阪神岩田稔投手(29)がパワフルに変身し、後半戦第6の先発を勝ち取った。22日に甲子園での紅白戦で先発し、3回を1安打無失点に抑えた。130キロ台の動くボールではなく、最速147キロの威力あるストレートを連発。原点に戻り、快投した。前半戦は5試合、1勝3敗でローテーションから脱落した左腕が、31日の中日戦(甲子園)で復活の1軍マウンドを踏むことになりそうだ。

 岩田が、力強さをまとって甲子園のマウンドに戻って来た。紅白戦では先発で3回を投げ、新井良に打たれた二塁打だけに抑えた。最速147キロのストレートを連発して3奪三振。球威で圧倒するような、荒々しいピッチングだった。

 岩田

 ゼロで抑えられたことが良かった。結果と内容がともに良かったのは、初めてですね。

 ここまで苦しんだ分、笑顔を見せることはなかった。それでも復活への確かな手応えをつかんだ。

 開幕から3連敗し、4月半ばに2軍落ちした。5月4日ヤクルト戦で今季初勝利を挙げたものの、次の登板でKOされ、再び2軍落ちした。2軍でも初回に失点する試合が続くなどもがき苦しんだ。

 復活の手がかりは「なぜ打たれたのか」を突き詰めたことだった。「フォームに問題がある。打者から見やすかったので打たれていた」と気づいた。ビデオ映像で投球フォームをチェックし、周囲の人たちに話を聞いた。「打者が打ちにくい」理想のフォームを求めた。

 岩田

 こうなりたい、というイメージを積み重ねてつくってきました。自分の中での(投球の)タイミングですね。このタイミングの取り方になったのは、ここ1週間くらいのことですが。

 試行錯誤しながら、体の開きが早かったのを修正した。腕を振る力強さも取り戻した。

 紅白戦の前。ブルペン投球を見守った和田監督も「腕が振れていたね。ファームに行ったころより数段良くなっている」と絶賛した。中西投手コーチも「完全にいいとは言えないが、だいぶ上がっている」と評価した。同コーチは「(先発6番目は)もう決めた」と言ったが、それが岩田をさすのは確実だ。31日中日戦で、変身した左腕が約2カ月半ぶりに1軍マウンドに立つ。