<ソフトバンク4-9楽天>◇24日◇北九州
楽天が9回に6点を奪い逆転勝ちだ。育成出身ルーキー、宮川将投手(22)の57球が、劇的勝利を呼び込んだ。4回2死一、三塁で、先発川井の後を受けて登板。5回に細川にソロアーチを浴びたものの、7回まで3回1/3を投げ抜いた。3安打6奪三振1四球1失点。白星こそ3番手の斎藤についたが、値千金の投球だった。
無我夢中の57球が、逆転の舞台を整えた。4回だ。先発のボブ(川井)が3ランを浴び、さらに2死一、三塁のピンチを招く。継投のマウンドは、宮川に託された。打席には李杜軒。持ち味のスライダーで1ボール2ストライクと追い込み、4球目も外のスライダー。見逃し三振でピンチを切り抜けた。
6月2日に育成から支配下に登録されたルーキーは「嶋さんは、僕の持ち味スライダーを生かす配球をしてくれる。嶋さんのリードを信頼して、ミットを目がけて投げました。僕は、無我夢中に投げるだけです」と、初々しく笑顔で話した。
6回には5番長谷川、6番江川を、連続三振に仕留めた。江川へのフィニッシュは146キロ、見逃し三振だ。三振は毎回の6つ。6回、7回を無失点に抑えたことが、攻撃のリズムを良くさせた。宮川は、146キロに「本当ですか?」と驚き、6奪三振に「狙ってなんかいないですよ。一生懸命に腕を振った結果です」と言った。
土壇場9回に打者一巡の攻撃で6点を奪う、大逆転勝利だったが、星野監督は「やっぱり、宮川が頑張ったから、こういうこと(逆転勝利)になったんだ」と真っ先に名前を挙げた。
白星は付かない。それでも、星野監督も「陰のヒーロー」と指摘する。2勝目をマークした3番手の斎藤も「今日は宮川の好投ですよ。僕はタイミング良く勝たせてもらっただけ。宮川が本塁打を打たれても、踏ん張ったからですよ」と、殊勲の後輩をたたえた。
「本塁打を打たれましたが、あの本塁打がなければ、もっとチームも楽な試合展開になってました」と、課題もしっかり見つけていた。「僕はまだ7試合。もっと勉強したいです」と話し、帰りのバスに乗り込んだ。1軍で投げる1球1球が、22歳を戦力へと成長させる。【金子航】



