<中日4-9阪神>◇25日◇ナゴヤドーム

 ああ、借金がどんどん膨らんでいく…。中日は阪神に3連敗し、借金は16年ぶりの16に達した。得意だったナゴヤドームでの阪神戦同一カード3連敗は07年7月以来、実に6年ぶり。CS進出圏の3位も遠くなり、あえぐチームを高木監督は「一進二退」と表現。そんな中、あきらめず3打点を挙げた森野将彦内野手(35)が「相手投手に向かっていけ!」とチームを鼓舞した。

 いまはやりの「倍返し」でも、守道竜はもはや「倍返し」される側に成り下がってしまったのか…。阪神に好き放題やられ3タテを食らった試合後、ベンチ裏廊下で即席会見した高木監督はメガネを外し顔を覆った。開口一番「どないなっとるんかね…」とポツリ。続けて「ウチの状況は“一進二退”ということで」と嘆いた。

 つまりは1歩進んでも2歩下がってしまう。「倍返し」?

 され着々と後退し借金がかさんでいく。今カードは「“ゼロ進三退”」だったわけだが、10年連続シーズン勝ち越し中のナゴヤドームで今季ここまで23勝29敗1分けと勝てない…。独特の守道語録が出るほどチーム状況は苦しい。

 CS圏内の3位も遠ざかる。借金は16まで膨らんだ。ネガティブな要素は数え上げればきりがない。そんな中、終盤の13号2ラン含む2安打3打点で最後までファイティングポーズをとり続けた森野の打撃が唯一の光だった。

 その森野は試合後、チームに活を入れた。

 「若い選手が出ている中で、あっさり試合を進めるような姿は見せられない。もう1回しっかりとした野球をやっていかないと勝っていけないし、今後のためにもならない。まずはバッターはピッチャーに向かっていくという気持ちが大事だと思う。それができていないから負けが込んでいる。1打席1打席を大事にしてやっていくしかない」

 ナゴヤドームで無類の強さを誇った常勝・落合前政権下で主砲だった森野だが、今季は開幕スタメンも外れた。当初控え扱いされたが腐らず、一喜一憂せず、現在は経験の浅い二塁で試合に出続け夏場になって打撃の調子を上げてきた。ある意味、チームの進むべき道を体現している男。はい上がりつつある今の森野の言葉は重い。間違いなく道しるべになる。この叫びをどう受け止め、どう進むか。「“一進二退”」に未来はない。このままでは、デッドラインが近づいてくる。【八反誠】