<広島4-5ヤクルト>◇6日◇マツダスタジアム

 広島野村謙二郎監督(47)が6日、下克上での日本シリーズ進出を誓った。リーグ戦全日程を終え、ファンの前でのあいさつで「マツダスタジアムに必ず帰ってきたい」と宣言。借金3を抱えてのCS進出は、史上ワーストだが、そんなことはお構いなし。9月以降はリーグトップの勝率を誇る勢いそのままに、初のCSで番狂わせを起こす。

 期待感に包まれていた。前日5日が雨天中止になったため、1日順延となった今季最終戦。それでも、2万人近く集まったファンは試合後、野村監督のあいさつに耳を傾けた。

 「今シーズンは去年の9月の悔しさをバネに、戦って参りしました。チームとしては時間がかかりましたが、初めてCSに進出します。苦しいときも、つらいときも、ご声援を頂いたこのマツダスタジアムに、必ず、帰ってきたいと思います」

 力強い言葉に、「がんばれよ!」、「絶対、帰ってこいよ!」と、ファンからの温かいエールが飛び交った。

 1年前とは別世界だった。4位ヤクルトに最大3・5ゲーム差を付けながら、9月に6勝17敗1分けと大失速。最終戦の指揮官のあいさつには、無数のヤジが浴びせられた。「負ければそういうもん。去年の反応は全然気にしていない。何が一番大事かと言えば、我々もファンも勝って喜びたい」。それならば、もう1度、喜び合える舞台を整えるまでだ。

 借金3を抱えてのCS進出は史上ワースト。だがシーズン終盤の強さは本物だ。9月以降の成績は16勝9敗1分けでリーグトップ。2日にはCSファーストステージで対戦する阪神に勝利し、シーズン対戦成績を五分に戻した。さらに、巨人に対しても、9月以降は5勝2敗と、単純計算ではCSファイナルステージも勝ち抜ける算段となる。

 最終戦でも、その勢いをのぞかせた。あと一歩及ばなかったが、5点ビハインドの展開も終盤に大反撃。6回には2死一、三塁から、代打で登場したドラフト4位ルーキー下水流昂外野手(25=ホンダ)が中前適時打でプロ初打点をマークするなど2点を返した。7回にも丸の適時三塁打などで1点差まで迫った。今季を象徴するように、若手が最後までファイティングスピリットを見せつけた。

 CSファーストステージまで、残り5日。万全を期し、待ちに待った初舞台に臨む。【鎌田真一郎】