西武涌井秀章投手(27)が、フリーエージェント権(FA)を行使することが1日、分かった。この日、西武ドームで残留交渉が行われ、球団側が契約年数や年俸などの条件を提示。鈴木球団本部長から「戦力として必要」と残留を求められたが、意志は固く、権利を行使する旨を伝えたとみられる。同本部長は「本人の権利ですから」と意思を尊重する意向で、日本シリーズ終了後に、手続きを進めることになりそうだ。

 西武への愛着がある一方で、向上心が高く、新たな舞台で挑戦するかで悩んだ。関係者によれば、行使する理由の1つは野球人としての純粋な思いだという。この日、意思決定の上で、大事な要素を聞かれ「先発」と断言。「どれだけ必要としてくれるか」と続けた。球団側は同じく交渉を行った片岡とともに、宣言後の残留を認める方針。ロッテ、DeNAなど複数球団が名乗りを上げるとみられ、争奪戦が予想される。