入団以来6年連続50試合以上登板を果たしている日本ハム宮西尚生投手(28)が、7年目での「シンカ」を遂げた。28日、先乗り合同自主トレを行う沖縄・名護でブルペン入りし、新球シンカーを披露した。「自分は直球とスライダーの投手。でも今あるスライダーを生かすために、投げてみようと思いました」。今春の実戦で解禁し、良ければシーズン中も取り入れる。

 付け焼き刃ではない。キャッチボールなどで試投しても「すぐに飽きる」という宮西が、初めて地道に取り組んできた球種だ。昨春、木佐貫にフォークの握りを聞いたのが発端。自らアレンジを重ね、シンカーにたどり着いた。昨シーズン中は、試合の合間の練習で少しずつ精度を上げてきた。今オフも重点的に練習し「曲がるし、コントロールもつくようになった。安定してきた」。1年越しの努力で、中嶋兼任コーチから「OK」をもらうレベルにまで上げてきた。

 新たな武器というよりは、決め球のスライダーを生かすボール。投球の幅が広がることは間違いない。「楽しみですね」。キャンプインを前に、新人のように、胸を高鳴らせている。【本間翼】