横道にそれず、真っすぐ成長の道を歩む。楽天のドラフト1位松井裕樹投手(18=桐光学園)が2日、沖縄・久米島キャンプで2日連続のブルペン入り。前日1日に佐藤1軍投手コーチが指摘したクセを修正して65球を投げ込んだ。

 「前々から自分でも直さないといけないと思っていたので」と早速課題に取り組んだ。ゆったりと右足を上げること約2秒。左足に全体重を預ける。勢いよく右足を着地させ、豪快に腕を振る。いつもと変わらない動作。しかし、ここからが違った。投球後にピンと右足を踏ん張り、その場に立った。

 これまで投げ終わりの勢いを右足だけでは止められなかった。よろけるように左足が地面に着き、三塁側へ体が倒れるフォームだった。だが前日、佐藤コーチから右に体が流れることで疲労がたまり、故障の危険性が高まると指摘。初日の練習中に右足で体重を受け止め、正面の捕手方向に体重を残すように助言を受けていた。

 早速左腕は「昨日に比べてバランス良く投げられました」と投げ終わりの体重を前に残すことを実践した。この日、投球後に体が右に大きく流れたのは、全65球中21球と約30%。前日は半分以上だったが大きく減少した。

 「気分転換みたいな感じです」とカーブも2球だけ解禁。それでも「集中していたら球数が増えちゃいました」とひたむきにフォーム改善を意識して投げ込んだ。苦手を克服しながら、コツコツと自分を磨いていく。【島根純】