日本ハム鍵谷陽平投手(23)が昨季のリベンジで1軍フル稼働を目指す。2日、名護キャンプで初のブルペン入り。「良いボールが多かった。明日、明後日にも実戦で投げられるくらい」。普段は控えめな右腕だが手応えバッチリ。2年目で初のキャンプ1軍スタートを勝ち取り、静かに闘志を燃やしている。

 地道な下積みが実を結ぼうとしている。昨年9月に右肩に疲労が蓄積し登録抹消。シーズン通しての1軍登板はかなわなかった。故障につながらないようイースタン・リーグやオフの間も実戦はお預け。ネットスローや体力トレーニングなどで復活を目指してきた。「変化球の調子が良い。同じ腕の振りで投げられるようになった」。

 努力の成果を発揮した。この日、注目度満点の斎藤と同時にブルペンに入り56球を投げ込んだ。「事前に自分のペースでやれと言われていたので」。雑音をはねのけ快投を見せた。厚沢投手コーチは「斎藤より鍵谷のほうが良かった」と高評価。栗山監督から将来の守護神候補に指名されたほど、期待度は高い。うま年の年男が飛躍の道を駆け抜ける。【田中彩友美】