<ヤクルト9-1DeNA>◇28日◇神宮

 「家康流」を掲げたDeNA中畑清監督(60)だったが、「我慢」しすぎたか?

 初の開幕投手を務めた三嶋一輝投手(23)が2回までに9失点したのが、あまりにも痛かった。大きな期待を寄せていた2年目右腕が打ち込まれ「想定内とはいえない。ボールが真ん中に集まっていた」と落胆した。

 三嶋は、1回にミレッジの先制打などで早々に4点を失うと、法大の後輩の新人西浦に3ランを浴びた。悪い流れのまま2回にも2点を失い「自分らしく投げられなかった」と悔やんだ。

 2回表に1死満塁の好機で三嶋に打席が回った際、交代も考えられた。だが、中畑監督はそのまま打席に立たせた。「開幕投手だし、あそこで見切るという選択はなかった」と辛抱した。これから長いシーズンを考えての起用法だったが…。

 監督就任後、開幕戦は昨季まで1勝1分けだった。3年目は完敗でのスタートとなり「ダメージの大きい負け方。ファンに対して失礼。明日はきちっとできるように頑張る」と懸命に気持ちを切り替えていた。

 144分の1試合が終わったばかり。どこまで我慢のスタイルを貫けるのか。【細江純平】