<巨人1-4広島>◇8日◇東京ドーム
広島が、同率首位で迎えた巨人との直接対決を制し、単独首位に躍り出た。先発野村から7回にバトンを受けたのは元G戦士の一岡竜司投手(23)。勝利の方程式の一角に加わった右腕が、古巣に力を見せつけた。
1点リードの7回裏にマウンドへ。緊迫感漂う中、先頭の6番坂本を内角142キロ直球で見逃し三振。同い年で仲のいい7番橋本は外角フォークで空振り三振。連続三振から3者凡退に仕留め、「難しい場面だったので緊張した。80から90%で行こうと思ったのに力みすぎました」と照れ笑いした。
巨人にFA移籍した大竹の人的補償としてオフに加入。クリスマスイブに移籍を通達され、横浜市内の新居をわずか2週間で引き払った。悔しさは計り知れないが、それ以上の感謝を胸に抱く。緩いフォークが見極められていた時、豊田2軍投手コーチが高速フォークを伝授してくれたから今がある。「仕返しなんて思わない。巨人に恩返しがしたい」と話してきた。
この日は練習前に原監督の元へ。「カープのユニホームも似合っているな。役割があっていいけど、これから上っていかないとダメだぞ」とゲキを飛ばされた。「(突然の移籍で)監督にあいさつができていなかったので。モヤモヤしていたので良かった」。すっきりした気持ちでセットアッパーに成長した姿を披露し、開幕直後を除けばチーム2年ぶりの単独首位浮上に導いた。指揮官も「一岡が流れを断ち切ってくれた」と納得顔だ。
王者巨人には5年連続で負け越し。昨季も8勝14敗2分けとセ・リーグ球団で唯一負け越し、CSファイナルステージでも3戦全敗した。打倒巨人はオフの合言葉。松田オーナーが「巨人に勝たないかん」と力を込めれば、指揮官は1月のスタッフ会議でも「巨人に勝ち越さないといけない!」と号令をかけていた。14年巨人戦初戦は快勝。その立役者が巨人から奪った選手なのだから、カープの雰囲気は最高だ。【佐井陽介】



