<広島4-3中日>◇11日◇マツダスタジアム

 広島が競争原理を貫く「打線組み替え」から同率首位の座に返り咲いた。クリーンアップから6番に落としたキラ・カアイフエ内野手(30)が、1点リードの4回1死二、三塁から強烈な右前2点打。同点とされた5回は1番に抜てきした先頭木村昇吾内野手(33)の右中間三塁打が、2番菊池の決勝打につながった。

 野村監督は試合後、「頭が痛いよ、毎日」と苦笑いした。巨人3連戦に1勝2敗と負け越し、“聖域”にテコを入れていた。同3連戦で計10打数1安打だったキラを、1年目の昨季途中から先発計75試合目で初めてクリーンアップから外した。「いい状態の人を使うとキャンプからずっと言っているから。6番になってクソッと思えば打つしかない。僕は憎まれ役になってもいい。勝てたという事実が僕たちを成長させてくれる」。キラは練習中、通常メニューにないロングティー打撃を取り入れ、がむしゃらに復調のきっかけを探した。チーム方針の徹底が快進撃の根底にある。

 前日4打数無安打だった選手会長の梵はスタメンを外れた。開幕12試合目で初めて丸以外の1番を務めた木村は同点とされた直後、5回表2死三塁の遊撃守備でも輝いた。三遊間深いゴロをスライディングキャッチし、強肩でルナを刺した。好守を三塁打につなげて勝利を呼び込み、指揮官は「あれだけ張りきってくれたら、うれしい。本当に助かる」と絶賛した。

 あとは打線全体の状態が上向くことを待つだけ。「打線が投手を助けてくれる時も来るから」。指揮官の言葉に確かな自信が見え隠れした。【佐井陽介】