<DeNA1-7広島>◇19日◇横浜

 ぶち強い!

 セ・リーグ首位を快走する広島が22歳コンビの活躍で今季初の4連勝を飾った。1番で起用された堂林翔太内野手(22)が2点リードの7回1死満塁から自身初となる満塁弾で2戦連発。先発のドラフト2位九里亜蓮投手(22)は6回1失点で2勝目を挙げた。貯金8は16年ぶり。この勢いは本物だ。

 揺れる赤メガホン軍団が待ち構えていた。堂林の大飛球は、真っ赤に染まった横浜スタジアムの左中間席に吸い込まれていった。2点リードの7回1死満塁。2番手高崎の初球、真ん中直球を狙い澄まして強振した。前日18日の決勝ソロに続く4号は自身初のグランドスラムだ。「完璧です。直前に1点入っていたので、外野フライでもという気持ちで入れました」。ベースを1周すると、何度も両拳を握り締めた。

 同い年のドラフト2位九里が6回1失点と粘投していた。「(大瀬良)大地もそうだけど、点を取れば抑えてくれると思っています」。ドラフト1位大瀬良がプロ初登板した2日ヤクルト戦は延長12回にサヨナラ弾。またも同学年の新人を援護し、今季初の4連勝をけん引した。

 開幕直前の3月下旬、何げなくスポーツ新聞を読んでいた時、短い記事に掲載された日本ハム中田のコメントに目が留まった。「(不振の原因は)僕の場合、メンタル的なものなので」。三塁転向に挑戦しながらオープン戦打率1割台と低迷し、再び左翼を守って復調した際の言葉だ。

 堂林

 中田さんぐらいすごい方でも、そういうことがあるんだ、と。メンタルがどれだけ大事なのか、あらためて分かったんです。

 不振に陥ったまま左手骨折で終えた昨季は必要以上に苦悩した。反省を踏まえ、今季のテーマは「悩み過ぎないこと」だ。今も打率2割1分9厘は納得できる数字ではないが、反省はしても、もう落ち込んだりはしない。「練習をしていないという不安はないので」。誰もが認める練習の虫。泥臭くバットを振り続ければ道が開けると信じる。

 若鯉の迷いないフルスイングに導かれ、4連勝で単独首位をキープ。野村監督は「数字どうこうより、1戦1戦」と浮かれないが、日々、若手が成長していく計り知れない伸びしろに、ファンは夢を抱く。【佐井陽介】

 ▼広島が4連勝で貯金を今季最多の8に増やした。広島の貯金8は98年6月5日(27勝19敗)以来、16年ぶりだ。7回には梵の押し出しと堂林の自身初となる満塁本塁打で5点。広島のチーム打率はリーグ最低の2割3分8厘だが、満塁では18打数9安打、打率5割の20打点。堂林が2打数2安打、丸も2打数2安打など、満塁のチャンスでは最低打率のチームとは思えない打撃を見せている。