<日本ハム1-2巨人>◇11日◇札幌ドーム

 接戦のフィナーレは、今、巨人で最も勝負強い片岡治大内野手(31)が飾った。延長10回2死一、三塁。日本ハム守護神増井の甘く入ったスライダーを三遊間へ引っ張った。リーグ3位の得点圏打率4割3分2厘を誇り、3度の勝利打点はチームで2番目。「勝負して来ると思った。(得点圏は)強い気持ちで、つなぐ意識を持ってやっている。後ろにいい打者が多いので」と打線の接着剤の役割を担った。

 延長戦勝利への序章は日本ハム大谷へのアプローチだった。初回から150キロ後半の剛速球を果敢に狙う。2回には阿部慎之助捕手(35)が159キロを中前打、亀井善行外野手(31)が158キロをセンター右に射抜く三塁打で1点を挙げた。「差し込まれないようにポイントを少し前に置いてスイングした」。亀井の言葉が打線の意識を象徴していた。速球への空振りは2度だけ。好対応が、大谷を5回から変化球主体の投球に変身させた。圧力の連続で7回途中に緊急降板。相手の好救援陣の登板を前倒しさせ、最後は安定感に欠ける増井を打ち崩した。

 相手の武器こそ狙う。それが巨人打線の定石だ。最速160キロに反応できるのも国際経験豊富だから。1~8番まではWBC出場経験者が並ぶ。村田修一内野手(33)は09年に対戦したキューバ代表の後の170キロ左腕チャプマンを引き合いに言う。

 村田

 チャプマンも速いが、体感なら西武高橋の140キロ台の方が速い。球の出どころが見えづらいから前に飛ばない。あと速さは、いい特殊球があってより速く感じるもの。ダルビッシュ、松坂みたいに。

 スピードガンが絶対ではない。村田は無安打に抑えられたが実際に大谷と対戦し「直球に振り負けないようにした。やっぱり速い。でも160キロには感じない」と感想を持った。大谷からの得点は1点だが、勝者になった。交流戦同率首位に浮上し、リーグでも2位広島と2ゲーム差。王者の迫力が増してきた。【広重竜太郎】