<ソフトバンク4-3中日>◇12日◇ヤフオクドーム
悪夢の逆転サヨナラ負けだ。9回裏の「4×」。顔面蒼白(そうはく)の中日岩瀬仁紀投手(39)はマウンドで立ちつくすしかなかった。3点リードで登板した守護神がまさかまさか…。先頭長谷川の左前打など2安打され、何とか2死までこぎつけたが、あと1人が遠かった。代打江川に四球を与えて満塁。そして1番中村に2点二塁打を浴びると続く今宮には左中間を破られ、2者をかえしてしまった。
高かった?
の問いに「そうですね…」と力なくうなずくしかなかった。「投げてる感じはそうでもなかったけど、実際のボールは違った…」と球速もキレも、イメージとは違ったようだ。「四球もそうだし先頭もそう」。悔恨の言葉しか出てこなかった。
捕手として惨状を目の当たりにした谷繁元信兼任監督(43)も厳しい表情だ。「今日は岩瀬で負けたということ。それ以上はない」。岩瀬なら仕方ない?
の問いには「しょうがないことはないけど人間のやることだから…」と懸命に言葉を探した。勝利目前、現実を受け入れ難い幕切れ。勝率5割復帰も大野の4勝も全部消え、三塁側に沈黙の列が続いた。
岩瀬の4失点以上は通算4度目。プロ16年間で875試合投げての数字だけに、極めてレアなケースだ。前回の4失点は昨年8月24日の阪神戦(ナゴヤドーム)と近い。そして今季は20試合中7試合に失点するなど、防御率も5・03と全盛期の安定感はない。岩瀬自身の正念場を感じさせる敗戦をどう乗り越えるか。節目の400セーブもあと7。敵だけでなく、自分自身と戦いながら光を探す。【松井清員】



