債務超過ではメーンバンクに顔向けできない?

 DeNA中畑清監督(60)が、8月7日までに借金完済を誓った。3年目を迎える夏恒例のイベント「YOKOHAMA

 STAR☆NIGHT」(8月8~10日)に、横浜銀行の特別協賛が決定。悲願のCS進出のためにも、勝率5割に戻すことで、巻き返しを約束した。

 地元財界からの支援にも、中畑監督の表情はどこかさえない。横浜銀行の寺沢辰麿頭取(67)とともにイベント発表会に出席し、「強力なスポンサーが付いた」と言いながら、現実を直視すると笑えなかった。

 現在チームは25勝36敗で借金11を抱え、最下位と厳しい状況にある。そんなチームにレプリカユニホームを計8万枚プレゼントと、横浜銀行から支援の申し出。だからこそ、“借金”を抱えて晴れの日を迎えることは、許されないのだ。

 返済プランの第1弾として、三浦に“優良資産化”を求めた。まだ0勝4敗で2軍調整中だが、イベント前にサウナでばったり会って裸会談を行い、「勝ちゲームを作れるようにしてくれ」と復調を促した。先発陣は井納、山口、久保ら本格派ばかりで、「5、6人目の先発で準備してもらいたい。勝つためのローテーションを作らないと、借金返済できない」とベテランの技巧派が必要だとした。

 イベントまで34試合。完済には23勝が必要と、2勝1敗ペースが求められる。寺沢頭取から「中畑監督は(アテネ五輪で)世界一を目指したこともあるので、このチームでも世界一を目指してほしい」と激励を受けると、「世界一と言いたいけど、今はぶっちぎりの最下位です」と苦笑い。その昔、前身の大洋が巨人に弱く「貯金を作らせてもらいました」と、「横浜大洋銀行」と呼ばれた時代も覚えている。ハードルは高くても、「横浜銀行に融資できるようにしたいね」と発奮材料にした。【細江純平】