7月8日からの9連戦で、ヤクルトの投打の柱が復帰する可能性が高まった。27日、右手有鉤(ゆうこう)骨鉤を骨折で離脱中の小川泰弘投手(24)がイースタン・リーグ巨人戦(戸田)で実戦復帰し3回1安打無失点と好投。最速は147キロで「前腕に張りはあるけど骨折の影響はない。7月の連戦に照準を合わせてやれれば」と手応えを口にした。7月5日の2軍-フューチャーズ戦(戸田)で5回を投げ、順調なら1軍昇格となる。

 左アキレスけん痛のバレンティンは、ファン投票で選出された球宴への出場を希望。現在は治療に専念中だが「来週から(体を)動かし始める。次の週には2軍の試合に出て準備をしていけたら」と明かした。秋田入り後、2つの吉報を受けた小川監督は「小川は(もう1回)投げてからの話だけど9連戦で帰ってきてほしい。(バレンティンも)出るとなれば9連戦で出た方がいい。2人の復帰は大きい」とほおを緩めた。

 今日のリーグ再開初戦の巨人戦から、9連戦までの8試合が踏ん張りどころになる。この日は「捕手が2人なのでいろいろ(采配を)思い切ってやるには必要」と、内野手の三輪に捕手の練習もさせた。「目の前のプレーでベストを尽くすための準備をしてほしい」。2人の復帰が見えた今、総力戦で乗り切っていく。