<ソフトバンク5-2オリックス>◇25日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクが首位攻防戦に先勝した。8連敗中だったオリックス西を攻略した。2回に暴投と失策で幸運な2点を先制。1点差とされた5回に今宮健太内野手(23)の巧打が光った。無死一塁から初球のバスターエンドランを決めた。右中間への適時二塁打。犠打数リーグトップの“おくりびと”が、ベンチの積極策に応えた。

 「3、4番が控えているので、つなぐ意識が強かった。何とかしたいと思った。西さんにはやられていたが(勝利は)チーム全体で戦った結果」。西を5回で降板させると、7回も無死一、二塁から再び今宮。高いバウンドの二塁内野安打が、相手失策も呼び込み追加点を奪った。球宴初出場したプロ5年生が、ラッキーボーイとなった。

 サプライズ登板の可能性もあった球宴を終えると、20日のオフは最高の気分転換ができた。「高校(明豊)の同級生の結婚式に出ました。次の日が試合だったのでお酒は飲んでないけど、雰囲気で酔っぱらいました。すごくいいリフレッシュになった」。野球部の同期約20人のうち半分以上が集結。かつてのチームメートと盛り上がり、後半戦に向けて英気を養った。

 「うまいこと決まったね。打線がつながったり、いい選手が多ければいいけど、そうじゃないと細かい野球をやらないと」。秋山監督も7月初猛打賞の若武者の働きをたたえた。西にヤフオクドーム9戦目で初黒星をつけ、オリックスに0・5差と肉薄。今月15日以来の首位が見えてきた。【大池和幸】