<オリックス8-1西武>◇30日◇ほっともっと神戸

 リードしたら、負けません。オリックスが会心の勝利だ。3点リードの7回に5点を奪い、8試合ぶりの2桁安打で8点大勝。今季、7回終了時にリードした試合は、なんと50戦全勝。必勝の型に持ち込むと無敵だ。この日は佐藤達や平野佳を休ませる余裕の継投で勝ち、首位ソフトバンクを猛追する。

 7回の攻撃でリードが3点から8点に広がった。必勝の型を持つオリックスにとっては、もう負ける要素などない。終盤は中山、榊原と余裕の継投で、西武に連勝。首位ソフトバンクを1・5差で追走だ。

 今季、7回終了時でリードを奪った試合は、これで50戦全勝だ。先発が完投した試合なども含まれているが、終盤にかけてリードを奪うと、岸田、比嘉、馬原、佐藤達ら自慢の中継ぎ陣が守り、守護神平野佳で逃げ切る。この必勝パターンを基本形に、多くの勝ち星を稼いできた。4月18日西武戦のように平野佳が救援に失敗して終盤に追い付かれたケースも2試合あるが、最後はいずれも勝ちきっており、まさに「無敵の方程式」といえる。

 この日2番手で6回に先発吉田一を救援し、2/3イニングを抑えた比嘉は「うしろにいい投手がいるので安心感がある」と話す。

 しかも、この日は7回の猛攻で5点を追加したため、佐藤達、平野佳のセットアッパーと守護神を休ませることができた。高山投手コーチは「(救援陣は)疲れさせないようにやっていきたい」と、必勝パターンを維持するためやりくりしている。

 森脇浩司監督(53)は「チームとして頑張った結果が数字に出ている。励みというか目安にすればいい。そこまでいけばうちのモノだとね。野手も7回までに逆転するとか点を取るとか意識すれば、集中力も高まる」とニヤリ。力士でいえば必勝の型。今のオリックスにはそれがある。【高垣誠】