<広島9-2中日>◇30日◇マツダスタジアム

 浜ちゃんの2軍落ちが決まった。今季5勝の19歳、中日浜田達郎投手(19)が大炎上した。立ち上がりの2イニングを1安打無失点と、ここまでは良かった。悪夢は3回から始まった。先頭会沢に左前打を浴び、バリントンが送りバント。ここから菊池の6号3ラン、梵の5号3ランなどこの回だけで長短打8本を浴びて7失点。火だるまになった。

 フラフラの左腕は4回にもカープの波にのまれた。2死一、二塁から四球を与えて満塁とし、キラに変化球を右翼線に運ばれて2点を追加された。「同じミスを繰り返している。ボールが全部高かった。そこ以外ない」。プロ最短に並ぶ4回で降板。12被安打に9失点は自己ワーストだった。

 谷繁元信兼任監督(43)は断を下した。「ここ1カ月、最初の壁に当たっていると思う。1回落とす。彼はこれからなので、リフレッシュとかじゃない。もっと上を目指してやってほしい」。短期的な休養ではなく、一からはい上がれと言うメッセージだ。2軍ではこの日、カブレラが約3週間ぶりに実戦に復帰。8月に49歳になる山本昌も準備を整える。目をぎらつかせた昇格候補はたくさんいる。

 浜田は反省ばかり口にして帰りのバスに乗り込んだ。5月7日阪神戦で腰痛の川上に代わり急きょ先発。プロ初先発、初完封の快挙から、がむしゃらに突っ走ってきた。先発10試合目でぶち当たった壁。乗り越えない限り、次はない。8月4日に20歳の誕生日を迎える。次は大人の投手になって帰ってくる。【桝井聡】