<西武3-1日本ハム>◇15日◇西武ドーム
内野グラウンドに、むなしく4番のヘルメットが転がった。日本ハム中田翔内野手(25)の感情が爆発した。1点を追う7回2死一、二塁。右中間への大飛球は、スタンドに届かなかった。一塁を回り、二塁へ向かう途中でアウトを確認。走るスピードを緩め、怒りをヘルメットに込め、下にたたきつけた。「腐ってるだけや。腐ってるだけ」。好機に凡退を繰り返し、チームの連勝も3でストップ。ふがいなさが、こみあげた。
イライラが募っていた。先制された直後の3回1死満塁の場面も期待に応えられなかった。犠飛にもならない浅い中飛に倒れた。「(印象は)いつもと変わらない」と振り返った西武先発の野上をとらえられなかった。2度の好機も生かせず、4打数無安打。4番の務めを果たせなかった。
試合前は、柔らかな笑顔で後輩を祝福していた。前夜、プロ1号を放った西武森があいさつに訪れた。緊張していた後輩は最初、中田の後ろを素通りするハプニング。中田は自分を探して右往左往する初々しい後輩の姿を、ほほえましく見つめていた。「ホームラン、よう打ったな」と握手を交わしたが、試合では後輩にやられた。決勝の2号ソロを豪快に打たれ、先輩から笑みは消えていた。
チームは再び借金1を背負った。4番を担う中田が、誰よりも責任を感じているはずだ。上位追撃へ負けられない試合は続く。悔しさを抱えた主砲のバットが、チームの浮沈を握っている。【木下大輔】



