5季連続出場を果たしたの花巻東・古城大翔(だいと)主将の夏が幕を閉じた。あふれる涙を帽子で顔を隠しながら。「たくさん大きなけがもしましたけど、本当にけがの痛みより、仲間とできないことへの悔しさの方が強くて痛い」とくちびるをかんだ。

高校通算25本塁打のスラッガーの前に、最後に立ちはだかったのは最速157キロ右腕織田だった。1打席目は見逃し三振も、第2打席は左前に運び、第3打席は154キロを中前へはじき返した。「ものすごく価値がある。ここで仮に野球が終わったとしても悔いのない投手と対戦できた」とかみしめた。

聖地の土を初めて踏んだ1年夏から強豪花巻東の4番を任された。新チーム結成時から主将を務め、巨人などでプレーした父茂幸さん(50)からの「チームのために」を胸に刻み、度重なるけがとも戦いながらチームを束ねてきた。

4月下旬、右足の中足骨を骨折。「腐ってしまいそうな時もあった」が「仲間のおかげで乗り越えられた」と感謝する。大会前に痛みが再発していたが、最後まで弱さは見せなかった。

「岩手から日本一」には届かなかった。それでも「全員がチームのためを思ってやってくれた、本当に素晴しいチームだと思います」。築き上げたチームに胸を張った。【高橋香奈】