<中日2-6ヤクルト>◇15日◇ナゴヤドーム

 中日大野雄大投手(25)の3戦連続背信で竜が痛すぎる連敗だ。2回まで完全投球も下位相手の3回に崩れ、山田の適時打などで4回までに2点ずつを失った。投打とも元気がないチームにとっては重いビハインド。「点の取られ方が以前と一緒で…。情けないです」。自身3連敗で7敗目の大野は猛省。ここ2戦の教訓が生かされなかった敗戦は痛恨の極みだ。

 ★お仕置きベンチ入り

 1日ヤクルト戦は5回0/3で5失点KO。友利投手コーチは「お粗末すぎる」と怒り、勉強の意味を込めて翌2日に異例のベンチ入りとなった。試合中和田から「制球でも何でもいいから1つ磨け。精度を上げろ」と助言も受けた。

 ★お仕置き完投負け

 8日巨人戦は6回までに6失点。だが5点を追う7回、2死一塁で回った大野の打席で首脳陣は代打を送らず。友利コーチは「いろんなことを考えてもらわないと」と罰の意味合いが強い完投を命じ、奮起を促した。

 そんな愛のムチもむなしく、この日も要所で高めに浮いた球を餌食にされた。ヤクルトには今季3戦3敗で、通算でもセ5球団で唯一勝ち星がない5戦4敗だ。打線もプロ初の中軸3番に藤井を入れた苦肉オーダーが不発。谷繁兼任監督は「今日は見ての通りの試合でそれ以上ない。あら探ししても意味がない。反省して、1人1人がやることをやっていくしかない」とだけ話し、就任最短の30秒足らずで会見を打ち切った。

 チームは最下位相手に4連敗で今季6勝10敗。7月9日以来、37日ぶりに借金3に後退した。5位DeNAが敗れて1差はそのままだが、危険水域に変わりはない。正念場の8、9月戦線。再浮上には大野の復肩が不可欠だ。【松井清員】