<DeNA4-7阪神>◇15日◇横浜
掛布DC、ありがとうございます。伊藤隼、プロ3年目で完全覚醒の予感です。2回に右中間へのプロ初三塁打で、先制点をもたらす。8回の勝ち越しドラマも幕開けは伊藤隼太外野手(25)の一、二塁間突破打だった。打点を挙げれば9戦全勝と、ウル虎神話が築かれつつある。このままレギュラー星雲までジュワッチと飛び立て!
勝利を呼び込む打球が右中間を破った。伊藤隼の必勝神話は健在だった。シーソーゲームを踏ん張っての価値ある勝利。プロ入り後、隼太が打点を挙げた試合は負け知らずだった。めでたい記録は9試合に伸びた。熱戦の火ぶたを切った時点で勝負あり…だったのかもしれない。
「どちらかというとフォークをマークしていた。結果的には良かったです」
最も深いところをぶち抜いた。2回2死一塁。走者は足が速いとは言えないマートンだった。カウント2-2からの5球目。隼太は直球に加えて、フォークを重点的に警戒していた。内角低めに来たのはスライダー。それでもとらえた。右中間フェンスに達すると隼太の足が止まらない。プロ初の三塁打は、マートンを悠々と生還させるタイムリー。たくましく三塁を踏みしめると、左半分を埋めた虎党からの大声援が待っていた。
打率3割4分6厘。過去2年の不振からよみがえった。2軍での生活が長引きなかなかチャンスが来なかった今季。本当の意味でのスタートは7月6日、横浜スタジアムでの1号本塁打だった。ところが次にスタメン起用されたのは20日後の26日広島戦。その間はナイターの前、昼の2軍戦にも出場した。鳴尾浜では「(少ないチャンスは)難しいよね。でもどうしようもないし。結果を残すしかない」とつぶやいた。これまではここではね返された。それでも今年は違った。「打てなくても仕方ない」。考え込むことが多かったこれまでの自分と決別し、25日広島戦で前田から代打で安打を放った。そこから大和のケガもありスタメンのチャンスが巡ってきた。
仕事は先制打だけには終わらない。8回には2死から「なんとか塁に出ようと思った」と右前打で勝ち越しのチャンスメーク。スタメンの仕事は十分やった。それでも、だ。
「最後はああいうところで打ってこそ。ああいうところを大事にしていきたい」
満点に見える活躍も、9回1死満塁での凡退を悔やんだ。好調隼太の宿題は日に日にレベルアップしている。【松本航】



