<日本ハム1-11西武>◇22日◇札幌ドーム

 日本ハムの助っ人が、完膚なきまでにたたきのめされた。先発ルイス・メンドーサ投手(30)は西武中村に3ランを許すなど、7安打で自己ワーストタイの7失点と打ち込まれ5回途中でKO。両リーグ最多12敗目を喫した。左脇腹筋挫傷から復帰し、5番手で登板したマイケル・クロッタ投手(29)も中村に満塁弾を浴びて4失点。シーズンも佳境に入る大事な時期に、両投手に不安が露呈した。

 皮肉にも、メジャーを知る日本ハムの両助っ人右腕が、日本人のパワーに屈した。西武中村に浴びた2本の特大弾が、勝敗を分けた。栗山英樹監督(53)は「この時期にこんな試合にして、申し訳ない。この3連戦、2本で終われるように努力していきます」と、グッと唇を噛んだ。

 開幕からローテの柱としてフル回転してきたメンドーサが、岐路に立たされた。3回、四球と連打で先制を許すと、さらに1死一、三塁のピンチで、中村に左翼スタンド中段への3ランを被弾。5回途中、来日ワーストタイの7失点。「3回はボールが高めに浮いてしまった。そこが悔やまれます」。7月5日ロッテ戦から、6試合勝ち星なし。栗山監督は「いくらメンドーサでも、(背信投球が)続くなら考えなければいけない」。1度登板を飛ばすことも視野に入れ、ローテ再編の可能性を示唆した。

 左脇腹筋挫傷から復帰したクロッタも8回、2つの四球などで2死満塁と攻められ、VTRのような“おかわり”を食らった。カウント2-2からの5球目、内角高めへの直球を左翼へ。20日ぶりの1軍マウンドは、苦い再出発。「自分のパフォーマンスを出すことを心掛けたけど、うまくいかなかった」。中村ひとりに7打点。シーズン終盤へ向けて、両助っ人はともに不安を露呈した。

 勝率は再び5割に戻った。指揮官は「これだけやられたら悔しい。みんな眠れないと思う。でも切り替える必要はない。この悔しさを持ち込んで、やっていけばいい」。無念の大敗が、逆襲のスイッチを入れてくれる。【本間翼】