<ヤクルト12-3広島>◇24日◇神宮

 CS先発脱落危機だ。雨の神宮で広島野村祐輔投手(25)が大炎上し、試合後に出場選手登録抹消が決まった。序盤に味方の援護を受けながら、4回7安打6失点で8敗目。前田、ヒース、大瀬良とともにクライマックス・シリーズの先発要員と目されていたが、首脳陣の信頼を失い、CS先発マウンドを剥奪される可能性が出てきた。首位巨人の優勝マジックが2となり、今日25日にも広島の23年ぶりVが完全消滅する。

 指揮官が断を下した。試合を終えた野村謙二郎監督(48)は苦渋の表情を浮かべた。「自分の調子とかあるだけど、同じミスを繰り返しちゃいけない。またビッグイニングを作ってしまった。抹消します」。役割を果たせずに8敗目を喫した野村の2軍落ちを決めた。

 魔の4回だった。2点のリードを守りきれない。1死から5番雄平に右翼席にソロを浴びると、2死一、三塁から投手杉浦には甘いチェンジアップを左翼フェンスにぶち当てられた。

 2死から投手に同点の適時二塁打を許すまさかの事態。いつもクールな男が、マウンドで冷静さを失った。なお2死二、三塁の場面で1番山田に甘く入った2球目の変化球を左翼席に運ばれる痛恨の3ラン。この回だけで4安打5失点と炎上した野村は「打たれたので結果がすべてです。今はチームの力になれていない」とうつむきながらバスに乗り込んだ。

 集中力を保つことが難しい状況だった。降雨のため、試合開始は予定より30分遅れの午後6時30分。ところが開始直後に雨が強まりストップがかかった。結局、8分間の中断を経て試合は再開。両軍合わせて7本の本塁打が乱れ飛ぶ展開になった。制球を武器にする野村にとっては難しいコンディションではあった。

 野村の最近5試合(2勝3敗)はすべて6回を投げきることなく降板している。そのうち4試合がイニング途中だ。野村のCS登板について山内投手コーチは「今のままでは投げられないでしょ」と突き放した。

 しかし現時点でCSの先発候補は前田、ヒース、大瀬良と野村の4人。この日、3位阪神が勝ちゲーム差は1・5に。首位巨人もマジックを2に減らした。今日にもリーグ優勝の可能性が完全に消滅する。背番号19がポストシーズンに登板できるかどうか。その復活がCSを勝ち抜くポイントになる。【桝井聡】