<SMBC日本シリーズ2014:ソフトバンク1-0阪神>◇第5戦◇30日◇ヤフオクドーム

 阪神西岡剛内野手(30)は敗戦の責任を背負い込んだ。9回1死満塁。カウント3-1から、思い切り引っ張った打球は一塁明石の正面へ。本塁から一塁に転送される併殺コースに映った。必死に走り、細川の送球もそれてファウルゾーンを転々…。得点が入ったかに見えたが、西岡の走塁が守備妨害とみなされ、アウトになった。

 ファウルラインの内側を走って、捕手の送球を捕ろうとする一塁手を妨害したと判断された。試合後は淡々とした表情で「最初、打ったら、左打者は内に入る。最初、中に入ったところから(外に)戻っていく。プレーどうこうはね…。故意でできるはずがない」と振り返った。日本一の夢が消えるワンプレーになり、西岡は猛省した。

 「ケガで始まった1年。2014年は僕で終わってしまった。チームに迷惑をかけた。阪神ファン、チームメートに申し訳ないという言葉ですまされない。自分を責めたいと思います」

 3月、開幕3戦目の守備中に福留と交錯して肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負った。そこからはい上がり、CSはスタメン復帰。この日は「6番指名打者」で先発した。国内FA権を保有するが、すでに残留する方向で固まる。この悔しさを来季戦う糧にする。【酒井俊作】