中日不動のストッパー岩瀬仁紀投手(39)が不退転の決意で17年目を迎える。4日、7000万円ダウンの年俸3億円(金額は推定)で契約を更改した。落合GMらとの約1時間の話し合いを終えた左腕は淡々としていた。

 「言われた通りにサインしました。今年は消化不良。歯がゆく、早く戻りたい思いでした」。前人未到の通算400セーブを達成したが、左肘痛で8月に離脱、そのままシーズン終了。34試合、20セーブ。入団以来15年続けた年間50試合登板を果たせず、連続30セーブも9年で途絶えた。

 肘の回復は順調の様子。今キャンプ期間中にはキャッチボールを再開する予定だ。「(球団に)期待していただいているので何とかもう1度頑張りたい。まずは肘を完全に治し、再発しないように強化する。数字の目標はないが、とにかく1年間仕事を全うすること。それができなければ終わりだと思っている」。ストッパーの称号を譲るときは、ユニホームを脱ぐとき。静かな口調に強い覚悟がにじんでいた。【柏原誠】