日本ハムの「侍対決」は先輩に軍配が上がった。6日、秋季キャンプ(沖縄・国頭)で行われたシート打撃で、中田翔内野手(25)が初対決となる大谷翔平投手(20)の直球を左中間場外まで運んだ。メジャー球に慣れることがテーマの大谷にとっては調整の一環で、全力投球ではなかったものの「侍の4番」は一振りで場外へ。大谷も他4人の打者は抑え、両者ともに日米野球(12日開幕)へ向けて弾みをつけた。
思わず口元が緩んだ。にやけた。右手に持ったバットを高々と掲げ、叫んだ。「なめんなよ~!」。中田が初対決の大谷から場外弾を放った。被弾した日本人最速右腕も、グラブをたたいて拍手した。公式戦では絶対に見ることの出来ないプレミア対決は、最高の盛り上がりをみせた。
勝負は一振りで決まった。初球は直球、2球目はカーブが外れて2ボール。迎えた3球目。真ん中、やや内寄りの直球に、中田のバットが初めて動いた。衝撃音を残し、打球は左中間場外の防球ネットへ。「思ったより飛ばなかった。風かな。(メジャー球は)はじくイメージがないし、やっぱり飛ばないね」。NPBの統一球だったら、果たしてどこまで飛んでいったのか…。メジャーの屈強な強打者たちを迎え撃つ「侍の4番」も、パワーでは負けていない。栗山監督も「日本を背負う責任が出てきた」とたたえた。
もちろん大谷にとっても調整段階。メジャー球を使って打者に投げるのは初めての経験で、しかも打席には味方の怖~い?
先輩となれば、普段のような投球ができるはずはない。「僕、なめてないですよ」と苦笑いで振り返り「雰囲気があるし、スイングが速い。ワンスイングで仕留めるのはすごい」と脱帽したが、「今日は確認です。対打者の感じをつかめれば」と、自らに課した課題はしっかりとこなした。西川を二飛、中島を遊ゴロに抑えるなど、主力クラスを相手に16球を投げ、打たれた安打も中田の1発だけだった。
今月12日に始まる「日米野球」へ向け、ともに状態のよさをアピールしたが、夢対決の第2ラウンドも予告した。中田が宣戦布告。「やっぱり全力投球を見てみたいなと思った。試合で投げている球を実際に見てみたい」。これを伝え聞いた大谷も「来年の春に(キャンプ中の紅白戦などで)あるかもしれないので、その機会にはじゃあぜひ(全力で)やってみたい」とリベンジを狙う。お互いに“ガチンコ”で、再び相まみえる日が来るかもしれない。【本間翼】



