打って投げての「熱血始動」だ!

 新任の阪神藤本敦士2軍内野守備走塁コーチ(37)が8日、高知・安芸キャンプで指導者生活をスタートさせた。高知入りした前夜、眠れたのは午前2時。その中でいきなり8時間動きまわった。「選手に投げやりにするんじゃなくて、責任を取るつもり。とことんやる。選手からやるというならついていく」。コンディション万全とはいかないがポリシー通りに動いた。

 午前中は静かに見守った。それでも午後からの守備練習でバットを握った。現役時代は左打ちで通算619安打。だが、ノックは見慣れない右打ち。西田、原口に約15メートルの距離で、休むことなく15分間ボールを打ち続けた。メニュー最後の特守では荒木、陽川を相手に85スイング。手のマメを見せながら「疲れたら左で打つよ」とおどけたが、それも冗談には聞こえない。

 打つだけではない。ボテボテのゴロを想定したランニングスローでは、お手本を披露。この日最も指導を受けた陽川が「(若くて)聞きやすいのもある。もっともっと自分が思ったことを聞いてみたい」と話すなど選手の信頼も急上昇だ。

 ヤクルトに移籍した09年オフ以来、5年ぶりのタテジマだ。「小さいことからどんどん言っていく」と妥協はない。2度の優勝を知る男が若虎を、真正面から変えていく。【松本航】