侍ジャパンに加わったソフトバンク武田翔太投手(21)が8日、メジャー球に好感触を示した。前日7日から使い始めたメジャー球で初めてブルペン入り。変化球を中心に全球種を約30球投じた。

 「まだ2日しか使ってないけど、結構なじんでます。特に違和感はなかった。(日本の球と)ほとんど変わらないですね」

 ヤクルト小川の出場辞退を受け、6日に日本代表に追加招集された。緊急招集のため、ほかの投手には支給されていた大会球を手にしていなかった。前日7日に柳田のロッカーに置いてあったメジャー球を借り、キャッチボールを始めたばかり。「持つ機会は今までなかった」というが、初の感触に戸惑うこともなく、ブルペンで本格的に投球した。

 ほかの投手よりも準備期間は短いが、抜群の器用さでカバーする。同僚が投げる変化球を見よう見まねで簡単に投げてしまうなど、手先の器用さはチーム随一。今回も、2日の準備期間があれば十分だった。

 背番号はソフトバンクと同じ30に決まった。ミーティングでは松田とともに席に着き、小久保監督の話に熱心に耳を傾けた。

 「まずは自分の持ち味を出したい。カーブだったり、自分の力を試してみたい。とにかくいつも通り、変わったことはせずに投げたい」

 日本シリーズでは甲子園での第2戦で落ちるスライダーを駆使して阪神打線を惑わせた。勝利投手となり、優秀選手にも選ばれた。一躍脚光を浴びた変化球を操り、日米野球でもメジャーの強打者たちを封じ込める。【福岡吉央】