今日14日に広島新井の再誕生だ。広島は13日、今季限りで阪神を退団した新井貴浩内野手(37)と14日に契約を結んで復帰会見を行うことを発表。新井は07年オフに広島からFA宣言。涙のFA宣言を経て、故郷で再起を期す男がどんな誓いを立てるのか-。注目の新井デーになりそうだ。
新井がカープに帰ってくる。広島がこの日、新井と今日14日に広島市内で正式な入団交渉を行い、契約を結ぶと発表した。07年オフに涙のFA宣言で阪神に移籍して以来となる古巣復帰だ。すでに球団首脳と新井が10日に下交渉を持ち、今季推定年俸2億円から90%減の2000万円で合意。阪神が出した8000万円を大きく下回ったが「年俸とかじゃなしに、もう1回、最後に競争したい」と、故郷での再起を期す新井に迷いはなかった。
「もう1度広島で野球をやりたい気持ちがあれば歓迎する。戦力として考えている」。松田オーナーも阪神退団が決まった4日当日から、受け入れを表明してきた。広島からFAで国内他球団に出た選手の出戻りは、球団史上初だ。そしてこの日、鈴木球団本部長も期待の大きさを口にした。
「当然レギュラーを目指すだろうし、レギュラーを取れば大きな戦力。代打でも長打力がある。もちろん競争だけど、それに向かって努力する人間だし、チームが活性化するはずです」
右の長距離砲獲得は補強ポイントだった。だが、かつて広島でも4番を張り、一時代を築いた男にも定位置の保証はない。一、三塁でかぶるのは、エルドレッドや新外国人グスマン、さらには栗原、堂林ら強打者ぞろい。だが新井が死に物狂いでスタメンを奪いにいけば、有形無形の相乗効果が生まれる。チームは今季、巨人を押しのけてリーグ最多の153本塁打をマークした。新井が奮闘すれば、さらに破壊力を増すことは間違いない。
背番号はOB衣笠祥雄氏が、65年から10年間背負った「28」。プロ入りから16年間不動だった25に別れを告げて再出発する男は、今日の正式契約後、復帰会見も行う。「もう戻れない」と、涙で別れを告げたあの日から7年…。どんな表情で、どんな意気込みを語るのか。広島で生まれ育った男が、誠心誠意の恩返しを誓う。【松井清員】




