ブーイング覚悟の再出発だ。阪神を自由契約となった新井貴浩内野手(37)の広島への入団会見が14日、マツダスタジアムで行われた。来季8年ぶりの古巣復帰となる。だが、笑みはない。「自分は挑戦者。初心に帰って泥だらけになって結果を出したい」と前だけを見つめた。
阪神に自由契約を申し入れ、最初に声を掛けてくれたのが広島だった。7年前、FAでチームを去った身。心は揺れた。地元の市民感情も理解している。「想像していなかったし、うれしかった。ただそこで帰っていいものかと…。すごく悩みました」。正直な心境だった。
阪神移籍初年度には、広島ファンから容赦ないブーイングを浴びた。はっきり残る記憶。復帰に際して厳しい声が飛ぶことも「全部覚悟している。結果を出すこと、そういう姿、姿勢で示すということだと思う」。結果で応えてみせる。
三塁でも一塁でも「言われたところをやる。プレーで感謝の気持ちを表さないといけない」と気を引き締めた。年俸は昨季から90%減の推定2000万円。背番号は鉄人衣笠祥雄氏がかつてつけていた「28」に決まった。「もう1度勝負したかった」。新井が、新人時代から9年間過ごした地で、ゼロからのスタートを切る。【池本泰尚】



