ソフトバンク細川亨捕手(34)が、フライング発言で松坂大輔投手(34)の入団を歓迎した。24日のファンフェスタでトークショーに参加。西武時代にバッテリーを組んでいた細川は「エース摂津と松坂大輔の2枚看板で、先発投手陣を引っ張っていって、最低でも(2人で)20勝してほしい」と話し、会場のファンを驚かせた。

 この日朝、細川の携帯に無料通信アプリLINE(ライン)で「家はどこがいいですか?」とメッセージが入っていたという。「隙を見せたな」と、細川はフライング発言に踏み切った。

 WBCの準備で松坂が09年西武キャンプに参加して以来、松坂の球を受けることになる。松坂は11年6月に右肘の手術を受け、12年に復帰。13年からメッツでプレーし、今季は先発、中継ぎ、抑えと多くのポジションを任されながら34試合に登板して3勝3敗1セーブ。「楽しみ。どんな球になっているのか。日本のマウンドは合うと思う。下半身を使った投げ方になるんじゃないかな」。先発としての復活を確信している。

 投手陣への相乗効果も期待する。「摂津も負けられないと気合入るでしょ」と、あえて2枚看板と表現した。日米通算164勝の松坂は、今季10勝したとはいえ本調子ではなかったエース右腕摂津正投手(32)の闘争心に火を付けるには格好の存在となる。

 「(2人が)切磋琢磨(せっさたくま)していけば、ほかの投手の勉強にもなる」。武田や東浜など若手投手陣にも、最高の手本となる。「平成の怪物」のソフトバンク入りは、自身の投球、成績だけではなく、大きなプラスをもたらしそうだ。【石橋隆雄】