日本ハム栗山英樹監督(53)が、日本球界初の偉業を目指す。11日、生活拠点のある北海道・栗山町にある「栗山赤十字病院」を訪問。あいさつで「来季は100勝します」と宣言した。球界のシーズン最多勝利は55年南海の99勝。来季は今季から1試合減の143試合制となるが「(勝つのは)これくらいだろうなというものは、なくそうと思う」と先入観を捨てた、本気の目標設定だ。

 原点回帰で勝利への欲求は果てしなく高まった。この日は、地元の福祉施設「ハローENJOY」も訪問。施設利用者らを元気づけるとともに温かい激励も受けた。「優勝しか考えていない。(100勝の目標は)狂ったように思われても、覚悟があれば断トツで勝てる」と決意を固めた。

 同町ゆかりの先人からも感銘を受けた。行程の途中で「坂本九思い出記念館」へ。歌手の故坂本九さん(享年43)は生前、道内テレビ局で福祉番組に出演。同町にも足を運んで町民と交流を深めていたという。15年ぶりに同館を訪れた同監督は「九さんも福祉活動で来てくれていた。やっぱり北海道を盛り上げないと。がんばります」と、気持ちを新たにした。【木下大輔】