中日が先発候補として新外国人右腕アマウリー・リバス(28)を獲得したことが11日、分かった。選手調査や獲得でドミニカ共和国のウインターリーグを視察していた森繁和ヘッドコーチ(60)が成田空港に帰国。150キロ超の直球と変化球に特色のあるドミニカンの獲得を示唆した。既に契約合意したラウル・バルデス投手(37)リカルド・ナニタ外野手(33)に続く3人目の助っ人補強となる。

 「第3の男」は魔球の使い手だった。真っ黒に日焼けした森ヘッドコーチは“お土産”を携えて帰ってきた。約1カ月半にも及ぶドミニカ共和国のウインターリーグ視察と外国人選手との契約交渉を終え、成田空港に帰国。最後に獲得を決断した右腕の存在を明かした。

 森ヘッド

 (獲得予定は)3人。外野手と右と左のピッチャー。右は変わった変化球を投げるよ。

 すでに俊足巧打の外野手ナニタ、キューバ出身の左腕バルデスの獲得が判明していたが、最後に決まった右腕がリバスだった。09年にはメジャー40人枠に入るなど長年ブルワーズの「期待の若手」と言われてきたが、11年9月に右肘を手術。今季は台湾でプレーしていた。

 最大の武器は森ヘッドが「変わった変化球」と表現した魔球だ。その正体は予測不能の変化をするチェンジアップ。ドミニカ共和国のウインターリーグでは「アギラス」に所属し、先発として、ここまで5試合に登板。2勝1敗、防御率2・08と結果を残している。6日に登板した試合でも6回無失点と好投し、獲得の決め手となった。

 森ヘッド

 数年前に手術したけど、そこから野球が変わった。こっちでは先発をさせる。

 構想ではリバスとバルデスは先発スタッフとなりそうだ。2投手とも中継ぎ経験が豊富だが、森ヘッドは先発としても日本野球に適応できると判断した。残留組のルナ、エルナンデスに加えて3人の新助っ人。2年連続4位から巻き返しを期す外国人陣容が固まった。

 ◆アマウリー・リバス

 1985年12月20日、ドミニカ共和国生まれ。05年に19歳でブルワーズ入り。メジャー経験なし。11年に3Aで先発として28試合に登板し7勝12敗、防御率3・72。12年は3Aで主に中継ぎで5勝8敗、防御率5・24。今季は台湾・統一でプレーした。189センチ、98キロ。右投げ右打ち。