和田虎は「コンバート面談」を実施!!

 阪神和田豊監督(52)が12日、海外FA宣言した鳥谷のメジャー移籍が決まれば、来季のコンバート構想がある西岡剛内野手(30)や大和外野手(27)らと個別面談する考えを明かした。焦点は西岡の中堅転向案だ。あくまでチームキャプテンの残留を望むが、最悪の事態を想定した危機管理も怠らない。

 和田阪神は非常事態の危機管理を抜かりなく行う。来季、チームがペナント制覇に向けて一丸となるためにも、和田監督自らがオフも積極的に動く。海外FA宣言している鳥谷がメジャー移籍した場合、攻撃力を維持するためにも、今季、中堅を守った大和を遊撃にコンバートさせ、西岡を中堅で起用する腹案を温めている。

 ともにそれぞれのポジションで実績を残す選手だ。いかに納得して新たな守備位置に専念できるかは、重要なポイントだろう。

 和田監督

 まず優先順位として、そこ(鳥谷)があるので。そこが決着というか結論が出てからの話。これは、剛の名前も出たけど何人か(守備位置が)変わる可能性はあるので、本人としっかり話をしてからね。前に進みたい。

 鳥谷の進路は年内に決着する見立てだ。もちろん、チームにとっては残留がベストだがメジャーに流出すれば、いち早く西岡らと面談を行う方針だ。西岡は5日の契約更改後に「内野にこだわっていきたい。二遊間にこだわっていきたい」と心境を明かしていた。これまで二塁と遊撃で合計4度のベストナインに輝き、内野として自負心もあるだろう。膝を突き合わせて本音を語り合う。指揮官の考えを伝えるためにも、重要なプロセスになりそうだ。

 阪神にとって、V奪回のためにも強固なセンターラインの維持は欠かせない。大和については、すでに11月のMLB戦で遊撃守備についたほか、安芸秋季キャンプでも積極的に守備練習に取り組んだ。西岡は11月中旬に右肘を手術しており経過をチェックするのも大切になる。中堅にコンバートされれば、スローイング面で肘への負担もかかる。起用法を練る指揮官としても把握すべき点だろう。

 和田監督

 本人からしたら気が気じゃないというか、不安だろうし。もう来季は始まっているわけなんでね。

 まさに備えあれば憂いなし。10年ぶりにV奪回すべく最善の布陣を敷きたい思惑がある。そのためにも、西岡や大和らナインの思いもくみ取りながら、15年へと向かう構えだ。<来季の二遊間に関しての今オフ関係者発言>

 ◆11月4日

 和田監督が、来季の「遊撃・大和」の可能性を示唆。電鉄本社でのオーナー報告の後で、鳥谷流出という事態について語り「そうなったときのことも考えていかないと」。

 ◆同29日

 和田監督が、非常時での西岡の外野起用案を明かした。「何かあった時に、そういうこともあるということ。考えられる配置だとは思う」。

 ◆12月5日

 西岡が契約更改後の会見で、来季の守備位置について言及。センター構想は聞いていないとして「内野にこだわっていきたい。二遊間にこだわっていきたい」と強調した。