剛腕の証しは、しゃべりのうまさだ!
楽天のドラフト1位安楽智大投手(18=済美)が13日、都内で行われたNPB新人選手研修会に参加。元ニッポン放送の深沢弘アナウンサー(79)から恒例の模擬インタビューを受けた。堂々とした受け答えを披露し、ベテランアナから「98点」と絶賛された。過去にはヤクルト由規や日本ハム大谷といった本格派の投手が満点をもらっており、見劣りしない高得点は、活躍を予感させる「吉兆」になった。
模擬インタビューでも直球勝負だった。楽天安楽は壇上に上がり、深沢アナウンサーから「テレビで見ていて、君はしゃべりがうまいね」と問い掛けられた。無数にフラッシュがたかれ、並の新人なら口ごもりそうなものだが、安楽は違った。「相手の方に伝わるようにというのを常に考えています。恩師である上甲監督にも、両親にも受け答えをしっかりするように小さい頃から言われていました」と堂々と答えた。
相手の目を見て、ハッキリと口を動かす。「打ってみろ」と言わんばかりに、ど真ん中へ剛球を投げ込むようだった。この一言で“辛口”で知られる深沢アナの心を射抜いた。「音がしっかり出ている。ボールの質は分からないけど、声の質が良い。文句ないですよ」とべた褒めだった。キレイな発音が「98点」の高評価を引き出した。
吉兆の高得点だ。過去の新人研修で満点だったのはヤクルト由規、日本ハム大谷ら。いずれも150キロを超える本格派の投手ばかり。研修で評価を残せば、剛腕として活躍できる。そんな模擬インタビューの結果に、安楽は「先輩たちに実力は及んでいないけど、しゃべりが近づいているのはうれしい」と笑顔だった。
投げ込みならぬ、返事練習で声帯を鍛えていた。済美では、大きい声で「はい!」を100回繰り返した。監督の合格が出なければ練習に参加できない。必死に叫んだ。また伊予弁と呼ばれる方言も封印。「やけん(だから)」「たいぎい(疲れた)」と日常で出がちな言葉は、自然と使わないようになっていた。
減点部分について深沢アナは「あまりケチはつけたくないが、しゃべりがちょっと早い。ボールが速いのはいいんだけど」と説明した。マウンドと違い、しゃべりに剛速球は必要ない。速度制限を心掛けた話術で、一流投手への階段を上る。【島根純】<深沢アナによる過去の主な新人インタビュー評価>
◆08年ヤクルト由規
100点。「1つ質問するとプラスアルファを考えて答えてくる。文句なし」と絶賛。
◆08年日本ハム中田
「○○っす」と発言し、苦言をもらう。「高校の運動部ではないのだし、言葉の品格というものがある」。中田は語尾に「っす」をつけることが敬語だと思っていた。
◆11年日本ハム斎藤
用心深さを指摘される。巨人沢村と壇上に上がり、「甲乙つけがたい」と言われる。しかし「内容は沢村くんが1番。取り繕った言葉ではなくて、本音で話していた。斎藤くんは少し用心深いところがある」。
◆13年日本ハム大谷
「ON級の目」と言われる。目を見て話す姿が絶賛され、「文句なし。あんなに優しく、しっかり見る選手はいない。長嶋さん、王さんが見ていたくらい」。
◆13年阪神藤浪
明るさがないとダメ出しされる。「口の開きが悪い。言葉がはっきり聞こえない」。内容は大谷と比べても見劣りしなかったが「明るさと暗さ(の違い)。大谷は明るい」。
◆14年楽天松井裕
ヤンキース田中を超えたと言われる。「田中は何を言っているか分からなかった。松井君はしゃべっている顔が明るい。彼はモテるね」。



