右肘の不安は、もう消えた。楽天ドラフト1位安楽智大投手(18=済美)は新人合同自主トレで、走り込み中心の基礎練習メニューをこなしている。「ブルペンに行けと言われたら、いつでも行ける状態です」とアピールするが、首脳陣はせかさないつもりだ。

 最速157キロ右腕は昨年ドラフトで目玉と言われた。しかし高校3年時は故障に苦しんだ。「右肘尺骨神経まひ」と呼ばれるケガで、満足に投げ込みができなかった。高校2年夏に記録した最速157キロの速球も、高校3年夏には148キロまでしか戻らなかった。それでも2球団競合の1位でプロへの扉を開けた。「正直、高卒で入るのは無理かなと思う時期もあった。でも上甲監督から『今頑張れば花は咲くから』と言われ、吹っ切れた」と振り返る。ケガであきらめるのでなく、愚直に走り込み、プロで戦える体を作り続けた。

 積極的に筋トレを行い、体重は増加。夏の引退直後の88キロから91キロとなり、体脂肪は15%から12%台まで落ちた。納得のいく肉体を手に入れ「体が大きくなればパフォーマンスも上がる」と自信はみなぎる。前日21日には実質1軍キャンプとなる「久米島班」に振り分けられた。「ひじの状態は完璧に近い」と開幕1軍へ体と心の準備は万全。今日23日には初のブルペン入りも予定されており、全力でアピールする。【島根純】

 ◆安楽智大(あんらく・ともひろ)1996年(平8)11月4日、愛媛・松山市生まれ。父の転勤で高知に引っ越し、高須小2年から軟式野球チーム「高須ザイオン」で投手として野球を始める。松山に戻り、道後小3年から「東雲イーグルス」、道後中では「松山クラブボーイズ」に所属した。済美では1年秋から背番号1。188センチ、91キロ。右投げ左打ち。契約金1億円、年俸1200万円。背番号20。