オリックス伊藤光捕手(25)が「金子投法」で球団捕手初の2年連続ゴールデン・グラブ賞を狙う。22日、神戸市内で自主トレを公開。今季のテーマに盗塁阻止率アップを掲げた。昨季は2割3分5厘で、12球団トップの西武炭谷の4割4分4厘から離れた。

 「打率(昨季2割5分7厘)より低い数字が2年連続続いた。あり得ないこと。ピッチャーの防御率がいいだけに、自分がもっと刺せればもっと勝てる」

 森脇監督の指摘もあり、今オフは「リリースの位置がバラバラだった」というスローイング改造に取り組んだ。そこでエース金子の投球フォームも参考にした。「いい投手は体が少し(左側に)傾いて腕が上がっている。傾けることで体が軸で回るようになった」。鏡を見ながら“シャドーピッチ”を繰り返した。強肩のイメージを他球団に植え付ければ阻止率向上のみならず、盗塁の抑止力にもつながる。そのためにもオープン戦から刺すという結果を求めていく。

 その先には個人的に2年連続ゴールデン・グラブ賞を見据える。昨年、球団捕手で伊藤は6人目の受賞者となった。過去に2年連続は例がない。「1回取れたら何年も取りたい。いい意味で欲が出てきた」。新選手会長は意欲十分にキャンプインする。【大池和幸】