順風満帆モードに待った!

 阪神のドラフト5位植田海内野手(18=近江)に25日、「レッドカード」が提示された。新人5人そろって行う自主トレも最終日。全員で遊撃に入りノックを受けていたときだった。

 突然、マウンド上で声だしが始まった。植田は日曜でにぎわうギャラリーに向かって1人で自己紹介。「植田海です!

 滋賀県出身です!

 よろしくお願いします!」。沸き上がるスタンドと対照的に、苦言を呈したのは視察していた伊藤トレーニングコーチだった。「前から声が出ていなかったんだよね。『イエローカードだぞ』となっていたのに。レッドカード。ちゃんと出さないと」。新人としての心構えを訴えた。

 その後は2位石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が2回、最後はとばっちりを受けた1位横山雄哉投手(20=新日鉄住金鹿島)もスタンドに大声を届けた。和やかな雰囲気になったが、植田にとっては笑ってばかりもいられない。ほろ苦い経験は今後に生かすしかない。