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 地獄のデニーズブートキャンプだ。中日友利結投手コーチ(47)が27日、自宅から近い沖縄・北谷球場で始まった合同自主トレを訪問。ドラフト1位野村亮介投手(21=三菱日立パワーシステムズ横浜)ら新人と初めて対面した。2月キャンプでは野村が厳しさから5キロ近くはやせると「激やせ」を予想した。

 友利コーチの口調は厳しかった。「上に勝つには緩やかにスタートとはならないでしょ。なんせ厳しいですよ。僕たちにとっても厳しいキャンプになる。2年連続Bクラスですから」。チームの暗黙の了解となっているキャンプ初日の全員ブルペン入りは当然とし、例年より厳しいキャンプが待っていると宣言した。

 ターゲットはすでに絞っている。「かわいそうにね。5、6キロは痩せるでしょ。野村君は」と不敵に笑った。ドラフト1位右腕の体重は球団発表では85キロとなっているが「(74キロの)又吉みたいにガリガリになっちゃうかもしれないよ」とビフォーアフターを想像。細面ながらシーズンを通じて活躍した昨季の新人又吉を思い描いた。

 期待の裏返しだ。先発枠が確定しているのは山井、大野の両腕くらい。ローテーションの椅子はまだ空いている。「経験がないかもしれないけど、(ローテを)狙っていいんですよということで呼んでいる」とチャンスも与える。

 この日の3キロ走で野村は、トップの伊藤らから周回遅れでゴール。「正直(持久走は)好きじゃない」とトラックに倒れ込んだ。一方、先輩又吉は軽々と走りきり余裕の笑みを浮かべた。“デニー隊長”のもと、野村は地獄キャンプを完走できるのか、そのとき体重は。注目だ。【桝井聡】

 ◆1年目の又吉は…

 シンデレラストーリーは北谷球場から始まった。新人投手では社会人出身の5位祖父江とともに1軍キャンプを完走。2月は19日ヤクルト戦、22日オリックス戦に登板して計2回を2安打1失点に抑えた。中継ぎとして1年目から67試合で9勝1敗、防御率2.21。契約更改では840万円から3160万円増の年俸4000万円でサインした。