阪神梅野隆太郎捕手(23)が進化の一端を披露した。29日に沖縄先乗り合同自主トレで初の屋外フリー打撃に参加。38スイングで左翼席に2発をたたき込む一方で、中堅から右翼方向への大飛球も目立った。

 「自分は(左方向に)ドライブする打球が多かった。放物線じゃないけど、もうちょっと打球を上げようと思った。逆方向への打球はすごく良かった。思った以上に飛びました」

 1年目の昨季は7本塁打で、逆方向への1発は1本だけ。梅野の代名詞と言えば、豪快に引っ張る思い切りの良さ。ただ打率1割9分7厘で、安定感を欠いたのも事実だ。確実性を上げながら持ち前のパワーも維持したいところ。「外のボールは素直に」。メリハリの利いた打撃を心掛ける。

 「逆方向にも、もっとホームランを打てるに越したことはない。狭い球場もあるし、逆方向にも打てば入ると思うので」

 38スイングのうち5割以上の20球を中堅から右方向に打ち返した。ゆったりしたフォームからきれいな弧を描く飛球に伸びしろが詰まっている。シーズン中の一時期は75、76キロまで落ちた体重も80キロまで戻し「元気な時はいい打球が打てる」。ジンクスとは無縁の2年目に向け、進化を止めるつもりはない。【佐井陽介】