日本ハム大谷翔平投手(20)が「スモールベースボール免除」の“主砲待遇”となった。12日の沖縄・名護での春季キャンプで、走者を置いてサインプレーなどを確認するケース攻防で、大谷は中田や外国人野手とともに打席入りを免除された。栗山監督は、シーズンでも大谷の打席ではバントなど細かい作戦を行う可能性が低いとの方針を説明。投打「二刀流」に挑戦しながら、3年目で真の主軸打者に成長した証しだ。

 扱いが違った。走者を置いてサインプレーを確認するケース攻防。西川、田中、陽岱鋼らがバントやエンドランなどの練習を行う中、大谷は中田や外国人野手とともに「走者役」を行うのみ。打席に入ることは1度もなかった。「サインプレーが中心。中田さんも外れてましたし…」と、本人は“主砲待遇”にも自然体だが、栗山監督は「(公式戦中にバントは)まぁ、あまりないからね」と、練習免除の真意を明かした。

 1軍キャンプは現在、野手18人。ケース攻防で打席に立たなかったのは大谷、中田、レアード、ハーミッダの4人だけだ。初の対外試合となった前日11日の阪神戦(名護)でも一発を放ち、この日のフリー打撃でも、47スイングで5連発を含む15本の柵越えとパンチ力は圧倒的。クリーンアップを任される主軸打者として、首脳陣からもチームメートからも認められた証拠でもあった。

 大谷は13年8月3日楽天戦(札幌ドーム)で1度、犠打を試みている。ベンチからのサインではなく、前日まで12打席無安打と不調だったこともあり、2回無死二塁の好機に、自らの判断でバントをした。勝利のため、状況によっては献身的な判断で自らを犠牲にするケースは今後もあるかもしれないが、少なくとも栗山監督の采配として、大谷にバントのサインが出ることはなさそうだ。

 昨季、打者としては63試合に出場し、打率2割7分4厘、10本塁打の成績を残した。「1試合でも多く出たいというのは選手としては誰もが思うこと。でもまだ(試合に)出して打てると思われていないということ。自分で変えていくしかない」。出場増を目指し、貪欲に腕を磨いている。中心打者として一目置かれながらも、大谷の目にはさらなる高みしか見えていない。【本間翼】

 ◆日本ハム大谷の公式戦でのバント(13年8月3日楽天戦、札幌ドーム)

 0-0で迎えた2回無死二塁の先制機に、初球で送りバントを試みた。サインは「打て」だったが、「1死三塁をつくりたかった」と自らの判断で選択。捕手前に転がしたが、二塁走者小谷野も虚を突かれた格好でスタートが遅れ、三塁でタッチアウトとなった。