守護神候補に急浮上だ。DeNAの新外国人ヨスラン・エレラ投手(33=エンゼルス)が16日、初実戦となる打撃投手に登板した。飛雄馬と桑原を相手に40球を投げ27スイングで安打性3本に抑えた。自己最速154キロには届かないが146キロ出た速球で詰まらせ、チェンジアップ、スプリット、ツーシーム、カーブで戸惑わせた。

 飛雄馬は13スイング中6球もファウルとなり、なかなかバットの芯でとらえられなかった。「直球はパワー系で変化球は切れていた。落差があってメチャメチャよかった」と驚きの表情を浮かべた。広島田中、中日鈴木スコアラーが「まとまっている」と口を合わせれば、ヤクルト片岡スコアラーも「馬力ありそうだし重そう」と感心した。

 ここまで速球に威力なく不安視していた中畑監督の評価も覆った。「急に浮上したな。まっすぐは角度があり伸びもある。変化球もおしゃれ。いいポジションもいけるかな」と、ストッパー候補に加えた。

 エレラも納得顔だ。「まっすぐには自信がある。制球もよかったし90~95%まで仕上がってきた。リリーフならどこでもいい」と抑え役にも色気を示す。三上、国吉への宣戦布告となる投球だった。【矢後洋一】