<北海道6大学野球:東農大北海道8-2北海道教大函館>◇第1節第1日◇26日◇苫小牧市営緑ケ丘

 東農大北海道の右腕、玉井大翔(4年=旭川実)が、北海道教大函館戦で4安打10奪三振2失点(自責1)で完投し開幕戦を白星で飾った。2回表に連打と味方の失策も絡み2点を失ったが、3回以降は3人ずつで抑え、視察に訪れた国内プロ7球団のスカウトの前でアピールした。

 最速141キロ、四死球なし。玉井は「前半はバタバタしたけど、後半は修正できてよかった」と自身に及第点を与えた。大学最終年に向け、陸上選手ばりの走り込みで下半身を強化してきた。3月の沖縄・名護での合宿では、多い日で1日40キロとフルマラソン並みの距離を走り、近隣で合宿していた中京大の陸上部の選手に驚かれたほど。「制球が安定してきた」と、成果も感じ取った。

 スカウト評も上々。楽天長島スカウト副部長は「真っすぐの質がいい。これから何回か見て行きたい」と話した。玉井本人もプロを意識している。「上(プロ)で野球をやりたい。そのために神宮に出るのが条件。必死にやっていきたい」。4季連続のリーグ制覇の先に全日本選手権(6月10日開幕、神宮)がある。全国の舞台に立ち、夢をかなえるために、勝利を重ねていく。【保坂果那】