“谷間世代”を引っ張るぞ!

 阪神ドラフト1位指名の法大・二神一人投手(22)が29日、東京都内の法大・多摩グラウンドで少年野球教室に講師役で参加し、同年齢の星になることを誓った。1学年上は日本ハム・ダルビッシュ、西武涌井を中心とする「ダル世代」で、1学年下は楽天田中、早大斎藤が有名な「マー君&佑ちゃん世代」。華やかな2学年に隠れた世代に属するが、負けじと「二神世代」の旗揚げを狙う。

 寒空の下、二神の笑顔は絶えなかった。けなげにボールを握る少年たちに癒やされ、再びエネルギーがみなぎった。自然と言葉に力がこもる。いつか、同学年を引っ張る存在になれたら…。「これからやって行く上でそうなりたい」。「二神世代」の旗揚げに向け、力強い所信表明だった。

 1週間前の22日、セ・パ誕生60周年記念「NPB選抜-大学日本代表」(東京ドーム)を観戦。立ち上がりの攻防に目を奪われた。1回表、法大の後輩で実力を認める2番多木(1年)が3球三振に倒れる。優勝を果たした今年6月の全日本大学野球選手権で首位打者に輝いた男をあっさり仕留めたのは、1学年下で21歳の広島前田健だった。1回裏にはまたもや1学年下の1番巨人坂本が、早大斎藤から簡単に左前打…。純粋に驚き、同時に勇気がわいてきた。

 「坂本は1打席目に斎藤からヒット、前田も直球は140キロ中盤でもキレとかコントロールとかプロのレベルだった。(近い世代に)負けたらいけない、という気持ちが大きい。自分たちができてもおかしくない。同世代が第一線で活躍するのは励みになる」

 実は谷間世代に属している。1学年上は日本ハム・ダルビッシュ、西武涌井ら日本代表クラスの投手がそろう。1学年下も楽天田中に巨人坂本、アマ球界では早大斎藤が強烈な存在感を放っている。一方、同学年は横浜山口が目立つぐらい。日陰に隠れてきた世代の1人だが、プロ入りを機に谷底からの脱出を図る。

 もちろん、頂上へのハシゴは自分で架ける。すでに真弓監督が2月の1軍沖縄キャンプ参加の可能性を示唆しているが、浮かれる様子は一切ない。「期待に応えられるように準備したい。(新人合同)自主トレから一番いいスタートを切ってキャンプに合流できたら」。同世代の頂点を目指し、早くも自覚はたっぷりだ。【佐井陽介】