2010年10月1日
ドラフト注目選手・宮国椋丞(糸満)
将来性抜群の右腕、糸満・宮国投手
実はこのピッチャーこそ、素材だけなら今年の高校NO・1だと思うのだが、どうだろうか? 糸満のエース、宮国椋丞投手だ。雑誌等で名前だけは知っていた。気になって仕方がなかったのだが、今夏の沖縄大会決勝戦をインターネット中継で見て、ひと目惚れしてしまった。
184センチ、74キロとあるが、縦ジマのユニホームのせいかもっとスリムに見える。ゆっくりと左足を上げるフォームは、沖縄尚学でセンバツ優勝、現在亜大のエースとして活躍中の東浜巨投手に実に良く似ている。
春夏連覇を達成した興南との決勝戦は6回まで1-1の大接戦。興南の強力打線相手に真っ向勝負を挑み、島袋にも勝るとも劣らない快投を演じた。7回、バックのミスなどで8点を奪われ試合は決まったが、強烈な印象を残した。
何がいいかといえば、低めに投げるコントロール。直球、スライダーを低めいっぱいに集めることができる。直球は地を這うかのように伸びるし、スライダーはベース板のやや手前から鋭く曲がる。このほかにツーシーム、シンカー系の微妙に動く直球もある。打者からすれば実に厄介な投手である。しなやかなフォーム、均整の取れた体、キレのあるボール…。センスの良さ、雰囲気がプンプン漂ってくるのだ。
最速は147キロ。故障が多く、夏の大会まではベールに包まれていたが、最後の最後で本領を発揮した。まだ体が細く(腕は本当にムチのように細い)、しっかりとトレーニングで鍛えればもっとスピードも出るはずだ。5年後、どこかのチームのエース格に育っていてほしい。そんな期待を抱かせてくれるピッチャーである。【福田豊】
◆宮国椋丞(みやぐに・りょうすけ)1992年(平4)4月17日生まれ、沖縄県出身。小学生で野球を始め、糸満では1年秋に行われた1年生大会で優勝。2年春の九州大会出場。今春は沖縄大会で優勝(興南は不参加)、九州大会に進出したが初戦で飯塚(福岡)に大敗。夏は準優勝で甲子園には出場できなかった。184センチ、74キロ、右投げ右打ち。
- 小関順二(こせき・じゅんじ)
- 1952年生まれ、神奈川県出身。日大芸術学部卒。会社勤めのかたわら「ドラフト会議倶楽部」を主宰。本番のドラフト会議直前に「模擬ドラフト会議」を開催し注目される。その後スポーツライターに転身。アマチュア野球を中心に年間200試合以上を生観戦。右手にペン、左手にストップウォッチを持って選手の動きに目を光らせる。著書に「プロ野球問題だらけの12球団」ほか多数。家族は夫人と1女。
- 矢島彩(やじま・あや)
- 1984年生まれ、神奈川県出身。5歳くらいから野球に夢中になり、高校時代にアマチュア野球中心に本格観戦を開始。北海道から沖縄まで飛び回り、年間150試合を観る。大学卒業後フリーライターに。雑誌「アマチュア野球」(日刊スポーツ出版社)などに執筆中。好きな食べ物は広島風お好み焼きと焼き鳥(ただしお酒は飲めません)。趣味は水泳。
- 福田豊(ふくだ・ゆたか)
- 1962年生まれ、静岡県出身。85年日刊スポーツ新聞社入社。野球記者を11年。巨人、西武、日本ハム、アマ野球、連盟などを担当。野球デスクを7年勤めた後、2年間の北海道日刊スポーツ出向などを経て、現在は毎朝6時半出社で「ニッカンスポーツ・コム」の編集を担当。取材で世話になった伝説のスカウト、木庭教(きにわ・さとし)さん(故人)を野球の師と仰ぐ。「ふくださん」の名前でツイート中。
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