ロッテのドラフト1位、早大・中村奨吾内野手(22)が29日、新人王奪取を誓った。この日、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円(推定)で契約を結んだが、その会場が新人王を生むホテルだった。「去年、石川投手がここで契約して新人王になったということなので、僕も狙っていきたい」と、あやかる構えを見せた。

 ライバルの1人は早大の同僚、日本ハム1位指名の有原航平投手(22)だ。「弱みがない。速球が速くて、変化球も良くて、コントロールもいい。小技を絡めていけば崩れるか」と難渋する。だが、打ち崩さなければ新人王は見えてこない。「紅白戦では対戦したことがあるけど厳しいところやインコースは突いてきてなかった。プロでの真剣勝負が楽しみです」と熱望した。

 パ・リーグの新人は99年の西武松坂以来、15人連続で投手が選ばれている。好投手の多いパで野手が新人王を獲得するのは、それだけ難しいことだともいえる。中村が新人王となれば、内野手では97年のロッテ小坂以来。「プロで戦える体をつくってきたい」と体重を5キロほど増量させるつもり。「体格と打球速度の関係性について」という卒論をもとに新人王を目指す。【竹内智信】