打倒・二刀流だ!
ロッテのドラフト2位、京大・田中英祐投手(22=白陵)が2日、神戸市内のホテルで入団契約を結んだ。契約金7000万円、年俸1500万円(金額は推定)。京大初のプロ野球選手となった文武両道の新人は、二刀流の日本ハム大谷との対戦を熱望。同じレベルまで駆け上がることを夢に抱いた。
勉強も野球も。多才な田中が心をひかれたのは二刀流だった。契約書にはんこを押し、京大初のプロとなった田中は、対戦してみたい選手を聞かれると、初めて公の場で大谷の名前を口にした。日米野球に登板した試合もテレビで見た。「すごいと思う。あのスケール感。身長が高い。投げる球が速い。すごい才能だなと思います」と絶賛した。
それだけにとどまらない。日米野球では見られなかった打者大谷についても「柔らかいのに、体にあれだけ力があって、むしろ疑問です」と評した。田中の頭脳をしても推し量れない大谷の能力。対戦してみたいという思いが、フツフツと湧いた。
11月27日にテレビ朝日の「アメトーーク」で放送された『大谷翔平スゴイんだぞ芸人』も当然見た。「おもしろかったです」。夢中になってしまった。それを伝え聞いた球団関係者からは「いずれ『田中英祐スゴイんだぞ芸人』っていう企画をやってもらえるぐらいになってほしい」と期待された。
大谷に打者と投手の才能があるならば、田中にあるのは考える才能か。時間が限られている中で、どうやって勉強と野球を両立してきたのか?
と質問された田中は「この練習はどういう意味があるのか。どういう効果があるのか。日ごろから考える習慣があったのが良かったんじゃないかと思う」と答えた。考えることが時間短縮を可能にし、効率良く成長できた。これからも考えることを武器に、大谷の背中を追う。
日米野球のような日本のトップのレベルで大谷と同じ舞台に立ちたい。それは目標ではなく、夢だという。そうなれば「言うことないです」ともいう。今は「大谷翔平スゴイんだぞ投手」の状態。だが、そのまま終わるつもりはない。
卒論作成の傍ら、ジムで初動負荷のトレーニングと股関節の強化に励み、土台を築いている。「1年間、投げきるためには力のロス、無理のかかるフォームは良くない」と、根本から変えようとしている。成功するため。大谷のレベルに達するため。考えがあってのことだ。【竹内智信】
◆田中英祐(たなか・えいすけ)1992年(平4)4月2日、兵庫県高砂市生まれ。小4で野球を始め、白陵中で投手に転向。白陵高では2年夏に兵庫大会3回戦進出。京大では1年春から登板し、京大史上最多の8勝(31敗)。180センチ、75キロ。右投げ右打ち。



