阪神久保田智之投手(27)が、予想外の1000万円減の1億1000万円(金額は推定)を受け入れた。「納得はしてませんがサインしました。(査定が)マイナスらしい」。受け入れたくない現実。会見中の表情は、明らかにぶぜんとしていた。それでも判を押したのは、来季、本格挑戦する先発転向を成功させたいからに違いなかった。
「早くサインして野球に集中したかった。長引かせたくなかった」。昨年は契約交渉が難航し、自主キャンプに突入した。それが影響したのか、今季は安定感を欠いた投球内容が目立ち、球宴後には2軍落ちも経験。69試合登板、37ホールドポイントで2年連続両リーグ最多登板、リーグ最優秀中継ぎ賞を“守った”が、防御率は昨季の1・75から3・16へと下降した。
「先発をするからには長いイニングを投げて、多く勝ちを取って、中継ぎを休ませたい」。この日の契約交渉は約20分。昨年、越年交渉を経験した男にとっては異例の“スピード交渉”となった。会見後、帰りの車に乗り込む直前にも「(ダウンは)冗談と思ったでしょ?
本人が一番ビックリしてますから」と苦笑いを浮かべ、悔しさをのぞかせた。




